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「アシカガアートクロス」 5会場に7組のアーティストの作品、名草地区を中心に

中村岳さん製作の足利市内の廃校の木材で組み上げた「3次元絵画」

中村岳さん製作の足利市内の廃校の木材で組み上げた「3次元絵画」

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 アートイベント「アシカガアートクロス2024」が9月14日、足利市北部の名草地区で始まった。

織られた布の隙間から、名草保育所(閉園)の風景や思い出の言葉をのぞく展示

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 歴史ある建造物など数カ所に点在するアート作品を巡って鑑賞してもらうことで、足利の魅力や暮らしを伝えることを目的に開催する回遊型のアートイベント。2018(平成30)年に始まり、今回で5回目となる。

 昨年から、会場を市内中心部から郊外に移す試みが行われ、前回は足利市東部エリアで開催された。今回は、足利市北部エリアの名草地区が中心となる。名草地区は農産物や、ホタル、イワナなど自然資源があり、今も残る里山の風景がエリア選定の決め手となったという。

 会場は名草ふるさと交流館(名草上町)、名草セミナーハウス、旧ガソリンスタンド、旧名草保育所(以上名草中町)と、サテライト会場の大久保分校スタートアップミュージアム(大久保町)の計5カ所。海老塚耕一さん、秋山佳奈子さん×林朝子さん、中村岳さん、構想計画所、土屋未沙さん、やあべそいさん、町田帆実さんの7組のアーティストが参加する。

 アーティストらはあらかじめ会場を視察し、展示場所や地域の性格、歴史などを意識して作品作りをしたという。市内の廃校から出た木材を使い、地域住民らと作り上げた大型の作品を名草セミナーハウスの校庭に展示するなど、屋外の作品もある。イベント開催前にワークショップを行い、特に学生や子どもを中心に参加してもらうことで「地域と一緒に作り上げる」ことを意識したという。

 足利市地域おこし協力隊で、イベント実行委員会事務局の島田浩子さんは「実際に訪れ、参加してもらうことで、アート体験をきっかけに地域の魅力に触れ、今後もこの場所に足を運びたいと思ってもらえれば」と来場を呼びかける。市内在住の10代の男性は「ケーブルテレビを見て興味を持った。アートを目的に来たが、過去に学校や地域の行事で来た建物をまた訪ねることができ、とても懐かしい気持ちになった」と話した。

 開催時間は10時~17時。入場無料。9月29日まで。

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