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足利で農作物の豊凶占う伝統神事「御筒粥」 コロナ終息願い2年ぶり

御厨神社「御筒粥」の様子

御厨神社「御筒粥」の様子

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 足利市の御厨神社(みくりやじんじゃ=福富町)で1月16日、粥(かゆ)を炊いて農作物の出来を占う伝統神事「御筒粥(おつつがゆ)」が行われた。

神事には地元「渡良瀬川」のヨシを使用

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 同神社の御筒粥は、江戸時代から300年以上続くとされ、市の民族無形文化財に指定されている。境内の大釜に米1升と小豆1升、すだれ状に編んで丸めたヨシの筒31本を入れ、粥を炊く。31本の筒は31種類の農作物を表し、炊き上がった粥が筒の中に入った量で、その年の穀物や野菜などの農作物の豊凶を占う。例年1月14日に行われていたが2018(平成30)年から、14日以後最初の日曜に変更した。

 占いに使われた粥を妊婦が食べると安産になるといわれており、例年炊き上がった粥は家内安全や安産を願う参詣客に振る舞う。コロナ禍で昨年は神事を中止し、関係者だけでお焚(た)き上げのみを執り行った。今年は宮司・総代・関係者のみで規模を縮小し、執行した。同神社総代長の岩井田秀夫さんは「今年は早くコロナが終息するように願いを込め、神事を執り行うことに決めた」と話す。

 この日、小堀巧人宮司が祝詞を上げた後、白い衣装を着た「釜番」と呼ばれる祭りの当番4人が米と小豆、ヨシの筒、水を釜に入れ、釜の下の正月飾りに火を放ち、約2時間かけて粥を炊き上げた。お焚(た)き上げの火で焼いた餅は今年一年の無病息災を願い、関係者に振る舞われた。

 粥の中に入ったヨシの筒を釜番が引き上げ、小堀宮司と岩井田さんが一本ずつ割き、31種類の農作物の出来を判定した。小堀宮司は「ホウレンソウとバレイショが比較的良い結果。こうした伝統神事を大切に、これからもつないでいきたい」と話す。結果の一覧表は、同神社集会場の座敷に1年間貼り出す。 

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