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足利のカフェで「石井克の始まり」 制作のルーツとなる初期の16作品を展示

石井克さんと「生きもの(1984)」

石井克さんと「生きもの(1984)」

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 企画展「石井克の始まり」が9月23日、ギャラリー「artspace & cafe」(足利市通2、TEL 0284-82-9172)で始まった。

「artspace & cafe」 アート作品とともに軽食やドリンクを楽しむことができる

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 石井克さんは1941(昭和16)年、茨城県水戸市に生まれ、現在は足利市在住。中学生の時に入院し、ゆっくり絵に触れた時間が現在に至る制作活動のきっかけとなったという。群馬大学学芸学部美術科卒業後は、養護学校(現在は特別支援学校)の教員として働きながら絵を描き続けた。1961(昭和36)年には、群馬県美術展に入選している。

 現在は、「R293美術展」(栃木県佐野市)への出品したり北関東を中心に個展を開催したりする傍ら、カルチャースクールで講師としても活動する。著作には、「生きること描くこと」などがある。

 同展は、石井さんの初期の作品にスポットを当て、大小のアクリル、油彩画を展示する。同ギャラリーでの企画展は2020年8月の「石井克の鳥」に続き今回が2回目。石井さんの「仕上がった作品は完成とせず、さらに上塗りして作品を変えていく」作業に、同ギャラリー店主の岩本圭司さんが「下絵の生物の組織のように繊細な描写の存在感や描写を重ねたことで深みや時間の経過が生まれている」、と関心を持ち「始まり」をテーマに選定を行った。期間中は、「作品II秩序ある混乱」「立つ」「椅子になった男」「生きもの」など16点を展示する。

 石井さんは、「作品は自分を投影したもので、自分の子や養護学校の子どもたちに心を動かされて描くものでもあった。子どもの存在や自然から感じる『生きる力』のほか、社会や環境の影響を受けて描くこともある。作品を見て『生きる姿』『生きる力』を感じてもらえればうれしい」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は11時~18時(最終日は16時まで)。月曜・火曜定休。10月10日まで。

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