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足利の高校生5人が自主映画製作 今後変わりゆく足利の風景を舞台に

「Bad Guys ART work」の松島嵩さん、山本賢太郎さん、板橋謙佑さん、綾部光真さん、木村颯汰さん(左から)

「Bad Guys ART work」の松島嵩さん、山本賢太郎さん、板橋謙佑さん、綾部光真さん、木村颯汰さん(左から)

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 足利市の高校生5人が立ち上げた映画製作チーム「Bad Guys ART work(バッドガイズアートワーク)」が映画「Bohemian(ボヘミアン)」を製作し、ユーチューブチャンネルで公開している。

編集は板橋さん、山本さんが担当

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 白鴎大学足利中学校(足利市伊勢南町)出身、現在高校2年生の5人が、映像制作・デザイン・編集などを行う団体を立ち上げ、製作に臨んだ。前回製作した短編映画に続き、今回は同チーム初となる1時間の長編映画。構想・脚本に4カ月、撮影・編集に2カ月の、合わせて約6カ月の時間を製作に要した。

 映像は全てiPhoneで撮影し、衣装などは全て私物を使い、ロケ地やトラックなどは自ら知り合いにアポイントを取るなどして撮影を行った。製作費はマイク購入の2万円ほど。「撮影隊」と呼ばれる出演者、メーク担当など合わせて約20人の協力を得た。

 ストーリーは、足利市を舞台に展開する、高校生たちが製作した映画が賞を受賞し話題になったことから始まるフィクション。イギリスのロックバンド「Queen(クイーン)」の曲「Bohemian Rhapsody(ボヘミアンラプソディー)」の和訳にインスパイアされてストーリーを作ったという。脚本・監督の板橋謙佑さんは「コロナ禍で良いニュース、悪いニュースを判断するのが難しい。周りのみんなを見ていて、本当の自分を見失っているのではと思い脚本を書いた」と話す。

 撮影の移動は自転車。真夏の撮影で一日のうちにいろいろなロケ地へ移動するのが大変だったという。雷のシーンでは偶然にも雨が強くなり、天気にも恵まれた様子が映されている。メンバーの木村颯汰さんが中学生の時、同市映像のまち推進課に職場体験したつながりから、「旧東映プラザ」(井草町)をロケ地に借りたほか、これから取り壊される足利市民会館や移転するカフェアラジン(共に有楽町)や中橋(通2)など、「今後変わっていく足利の風景」を映像として残している。

 アートディレクターの山本賢太郎さんは「次回作を撮り終えたら大学進学に向けてしばらく活動は休止する。進学したらメンバーはバラバラになるが、今、チームとして活動していけば卒業後も集まるきっかけにもなる。今を満足するのではなく、これから続けていくための活動。今回は同時に知名度も上げていくための作品」と今後の活動も視野に次回作への意気込みを見せる。

 既に製作に入っている次回作は「2021年ショートショートフィルムフェスティバル」に出品する。映画製作費に充てるためのクラウドファンディングを年内に行う予定。

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