暮らす・働く 学ぶ・知る

足利の地方紙「両毛新聞」、創刊から89年で幕引き 再刊から10カ月

6月15日付の1面で休刊を発表

6月15日付の1面で休刊を発表

  • 37

  •  

 足利市の夕刊紙「両毛新聞」が、6月15日付で再休刊した。

巴町の両毛新聞社

[広告]

 同紙を発行する両毛新聞社(足利市巴町)は1933(昭和8)年、前身となる「足利日報」を創刊した。戦後、1946(昭和21)年に現在の名称「両毛新聞」となる。昨年5月9日付で一時休刊したが、川島順一新社長を迎え新会社を設立。事業を継承する形で、3カ月後の8月3日に再刊した。月曜~金曜の週5日の発行に加え、今年2月には電子版の配信を始めた。

 再刊から10カ月、15日付の1面トップでは、「89年間の歴史に幕引き」の見出しと共に、休刊の理由について「長期化する新型コロナウイルスまん延による地域経済の停滞、新規購読層の伸び悩み」「これ以上の新聞発行の継続は困難」と説明した。川島社長は「メディアの使命を感じて再刊したが、その火を消すようになってしまい経営責任を強く感じている。旧両毛新聞の休刊後、減ってしまった広告社や購読者が増えることなく、及ばなかった」と話した。

 かつて同紙を購読していた市内在住の50代女性は「昔は周りにも多くの購読者がいたことを記憶している。休刊の知らせは残念だが、確かに自分も含め、紙の新聞は読まなくなりつつある」と話した。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース